平成25年度産新茶の放射能検査等について(最終更新日2013年7月23日)
以下は、平成25年度(2013年度)の内容です。
【お茶の川村園の基本的な考え方】
- 国の基準に従い、「安全」と判断できるお茶(静岡茶)の製品を提供いたします。
- 国の基準により「安全」とされた製品であっても、今はそれを購入しかねるというお客様に対しては、その意思を尊重し、お許しいただければ代替産地の製品(西日本産)をご提案いたします。
- これまでに発生した、お客様の「買い控え行動」の原因は、放射性物質への懸念と茶業者への不信の両方であり、特に後者については率直にお詫び申し上げるとともに、情報公開を通じて信頼回復に努めてまいります。
【平成25年度新茶の仕入れについて】
- 限定販売品、生産量の少ない稀少品につきましては、産地・自治体でのサンプル検査の結果により国の基準を満たすと判断される原料を使用いたします。
- 静岡茶の通年販売製品(「霧山河」等)は、新茶切り替えの際に自主検査を実施し、その結果を当サイトで公表いたします。
- 【2013.06.06追記】本年は広く凍霜害が発生したため生産量が大幅に減少しております。
つきましては、同一ロットにて例年並みの量を確保できた製品から順次自主検査を実施いたしております。
なお、当店の静岡茶製品につきましては、どれもほぼ同じ地域(遠州森、春野、牧の原、島田、掛川など静岡県西部)で生産されている原料を使用いたしております。
【2013年度:検査結果一覧】茶葉(製茶または荒茶)で検査した分のみ
検査は第三者機関において、「食品中の放射性セシウム検査法(平成24年3月厚生労働省医薬食品局食品安全部)」により実施した、いわゆる「精密検査」の結果です。
単位はBq/kg(茶葉1kg当りのベクレル値) ND=「未検出」の場合は括弧内に検出限界値を記載しています。
検査年月日 | 品名 | 産地 | セシウム134 | セシウム137 |
---|---|---|---|---|
2013.04.26 | 提携A社原料茶葉 | 遠州森 | ND (検出限界値3.9) | 4.2 |
2013.04.29 | 提携A社原料茶葉 | 遠州森 | ND (検出限界値2.4) | 4.1 |
2013.05.24 | こだわり煎茶「霧山河」 | 牧の原50% 掛川30% 春野20% | 4.5 | 6.9 |
2013.06.05 | こだわり煎茶「早乙女」 | 牧の原80% 島田20% | ND(検出限界値2.9) | 3.9 |
(2013年7月23日追記)
こだわり煎茶「お国なまり」(静岡産50%・鹿児島産50%)の、
静岡産原料の部分は「こだわり煎茶早乙女」製品茶をそのまま使用しておりますので、上表の「早乙女」の検査結果を参考にしてください。
【国の基準値】一般食品(そのまま食べる食品)の基準値は食品1kgあたりセシウム合算で100ベクレルです。
なお、「飲用茶」(お湯で薄めた状態)の場合、「飲用茶」1kgあたりのセシウム合算10ベクレルが基準となっております。
【重要】どうしておたくの検査では数値が出てるの?という方へ・・・
上表の検査結果は、茶葉そのものに含まれるセシウムの数値(茶葉1kgあたりのベクレル値)です。国や自治体が実施するお湯で薄めた「飲用茶」の検査とは異なります。
お湯で薄めた「飲用茶(湯茶)」のセシウム濃度は、上表の「茶葉の数値」のおよそ60分の1から100分の1程度になり、検査の精度を上げたとしても「未検出」となるケースがほとんどです。
実際に口にする状態の「飲用茶」での検査では測れない微量なセシウムも、
最も濃縮した形態である「乾物の茶葉」で測ることにより検出されます。
お茶は、茶畑で摘んだ生の葉を揉みながら高度に乾燥させて製品の茶葉に仕上げて製品にします。乾燥中に水分が減り、その分全体の重量も減りますが、セシウムはそのまま残ってしまうため、最終製品である茶葉で検査することは、最も濃縮した状態で検査することとなり、数値が検出されやすくなります。一方、実際に口にする、お湯で薄めた「飲用茶」では、お湯で薄めた分、セシウム濃度も薄まり、相当厳密な検査でも「未検出」となります。
ただただ「未検出」とすれば、ご安心頂けるという方もいらっしゃいますが、そうではなく、最も濃縮した状態である茶葉での検査結果も包み隠さずお示し、茶の製造工程から消費実態までも含めてご理解いただけるように、当店では茶葉での検査結果を公開しております。
日本茶ファンの皆様には、多大なるご心配とご迷惑をお掛けしてしまい、申し訳ございません。
信頼回復に全力を尽くしてまいりますので、今後とも「日本のお茶」を、何卒よろしくお願い申し上げます。
お茶の川村園 川村正道